2015.09.30
最近『部分矯正』の相談やセカンドオピニオンをよく受けます。
実は、部分矯正は奥が深く、安易に行うと’ハマる’ことがあります。例を1つ挙げてみましょう。
患者さんの希望は、「上の前歯の隙間を閉じたい」でした。
この様な隙間を矯正治療で閉じるのには、時間もそれほどかからず比較的 “簡単に” できます。但し、‘条件が揃えば’です。
一般的に、部分矯正で、歯と歯の間のスペースを閉じる時には、歯列を縮小して閉じます。
歯列を縮小する時には必ず、歯は内側に(舌のある方に)移動します。ですから、この症例でも、スペースを閉じる時には上の前歯を内側に移動させることが必要になります。
しかし、もし下の前歯が上の前歯の裏側にすでに当たっていたら・・・ 上の前歯は、下の歯につっかえて内側に移動できません・・・ スペースは閉じないのです。
もし、真ん中の前歯2本にゴムをかけて無理やり閉じたら・・・ 真ん中の歯とその後ろ隣の歯の間に’新たな’スペースが生まれます・・・
これはほんの1例ですが、部分矯正は、全体矯正と違い、限られた条件で治療を行うので、治療する歯科医師には正確な診査と診断が求められます。(部分矯正の症例はこちら)
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