2015.09.01
外科的矯正治療の ”ジレンマ”
大学病院の口腔外科に在籍していた時から感じ、スウェーデンで矯正専門医のトレーニングを受けていた時にも感じた、筋金入りのモヤモヤ感です。
そのジレンマを解消する手がかりを掴むために、菅原準二先生(仙台市開業)の診療を見学させて頂きました。菅原先生は、特に 『サージェリーファースト』 という外科矯正治療法で世界的にとても著名な先生です。
サージェリーファーストにもいろいろな方法がありますが、菅原先生が実践されているアプローチ(Sendai Surgery First)は、私が長く感じていた ”ジレンマ” を克服できると見学や質疑応答を通して感じました。私は、「手術を行う口腔外科」と「歯並びと咬み合わせを改善する矯正歯科」どちらも学んでまいりました。せっかくのチャンスですので、ぜひそれに理解を深めていきたいと思います。
ちなみに、菅原先生と私が来ているシャツには 『Save Sendai 311』 というプリントがされております。
東北地方の代表的都市である仙台を元気づけ、そして、その元気を甚大な被害を受けた周囲の地域に分かち与えたいと言う思いが「SAVE SENDAI 311」に込められています(ホームページより)。このシャツの購入費の半分は、震災孤児への義援金などに充てられているそうです。菅原先生は、その活動を震災直後に立ち上げられ、現在も代表者をされております。
今回の見学では、菅原先生の学問へだけではなく患者さんへの誠実さ、そして人間として大切な事を教わりました。医療に携わる者としての本分を改めて学ぶことができ、とても有意義な2日間を過ごすことができました。改めて菅原先生に感謝を申し上げたいと思います。