2015.07.02
51歳女性、主訴は「奥歯で物をかめるようにしたい」でした。
奥歯は虫歯で失ったとのことですが、下あごの歯並びに歯周病が原因でひどくなったデコボコ(叢生)が見られました。
全体治療前: 歯周病を治したのちに、インプラントを用いて歯を失った場所を補うことになりました。差し歯も混在しています。
ところが、患者さんのお話を聞いているうちに、前歯のデコボコをとても気にされていることが分かりました。そこで、インプラントを利用して矯正治療をすることになりました。
矯正治療開始時:この患者さんでは、インプラントの利用が治療戦略の「鍵」をにぎります。
矯正治療終了時: 歯並びが綺麗になり、かみ合わせも良くなりました!
全体治療後: 最終的な差し歯(白い歯)が入り、とても綺麗になりました!
院長のコメント: 矯正治療の期間は1年かかりましたが、患者さんの満足度がとても高い治療でした。なぜなら、患者さんの悩みを可能な限り取り除いたからです。
患者さんの悩みは常に変わります。この患者さんも 『奥歯で物をかめる様にしたい→入れ歯ではなく、インプラントで補いたい→その前に歯周病を治したい→前歯のデコボコを治したい』 と変わりました。しかし、治療が行き当たりばったりでは、皆さんの悩みが上手く解決できないかも知れません。差し歯治療も考えて口の中を総合的に判断し、最適な治療戦略をあらかじめ立てられることが、複雑な成人の歯科治療には求められます。