2015.11.24
第3回 「適応症について」
さて、前回までの2回で、「舌側矯正とマウスピース矯正、どちらでも治療が可能な症例」では、マウスピース矯正がよりお手軽であるとお伝えしてきました。
しかし、マウスピース矯正が、全ての症例で最も有効な治療法ではないと感じます。では、どの様な症例がマウスピース矯正には不向きなのでしょうか?
1.毎日22時間以上、マウスピースを自己管理ではめる自信がない方
歯は、絶対に予定通りに動きません。これが一番多いトラブルの原因です。
2.一部の抜歯を必要とする症例
マウスピース矯正では、苦手な歯の動きがあります。一部の抜歯が必要な症例では、その動きが要求されるので、矯正医の正しい診査・診断が必要になります。
抜歯が必要な症例でも、マウスピース矯正の弱点を補うために何とか非抜歯で治療する傾向がありますが、これもトラブルの原因になりうります。理由は、当院ブログ「抜歯と非抜歯、どちらがいい治療?」をご参考ください。
3.咬み合わせのズレが大きな症例
ワイヤー矯正において難しい症例は、マウスピース矯正だともっと難しくなる場合があります。矯正医の慎重な判断が必要になります。
(あとがき)
矯正治療を成功させるための鍵は、科学的な診断に基づいた「無理のない治療計画」を作ることです。
装置も大切です。しかし、新しい装置を使うからといって、顎や歯の大きさや構造が突然変わるわけではありません。
治療の根本である「治療計画」により注目して頂ければ、もっと満足のいく治療を受けて頂けると矯正医の視点からは思います。
無料矯正相談会のお申し込みはこちらから